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狩猟免許には有効期限があり、その期限を過ぎてしまうと免許の効力が失効してしまいます。
運転免許証のように、狩猟免許も更新手続きを行うことで、失効せずに継続して免許を使用することが可能です。
今回は、そんな狩猟免許の更新について、徹底解説していきます。初めての更新で不安な方や、久しぶりの更新で忘れてしまった方には役立つ内容になっているので、最後までご覧ください。
狩猟免許とは
狩猟免許は、狩猟を行うために必要な資格です。住所地の都道府県知事により認可されるもので、「網猟免許」「わな猟免許」「第一種銃猟免許」「第二種銃猟免許」の4種類に分けられています。
各免許の違いは、狩猟の際に使用する道具によって異なります。
狩猟免許の更新について
狩猟免許の更新について詳しく説明していきます。
狩猟免許の更新方法は?
狩猟免許の更新は、各都道府県で実施される適性試験を受験して合格する必要があります。
適性試験は、毎年4月以降に各都道府県のホームページなどで開催予定日時や場所の詳細が掲示されます。
有効期限の9月15日までの間に数回予定されているので、日時を選んで申し込みをして適性試験を受験します。
予定が合わず受験できなかったとしても、受験できなかった理由として認められない場合は、狩猟免許が失効してしまうので注意しましょう。
開催日は都道府県によって異なるので、ホームページなどで確認してください。
狩猟免許の更新内容は?
狩猟免許の更新では、更新講習と適性試験を行います。更新講習はいわゆる座学で、狩猟についての知識を復習します。
適性試験は、「視力検査」「聴力検査」「運動能力検査」の3項目を実施して、合格基準を満たせば無事に更新可能になります。
各検査の合格基準は以下の通りです。
- 視力検査
視力試験は網猟免許・わな猟免許と銃猟免許で合格基準が少し異なります。網猟免許・わな猟免許については両眼で0.5以上であること、銃猟免許については両眼で0.7以上かつ片眼でそれぞれ0.3以上であることとされています。
- 聴力検査
聴力試験は警音器の音が10メートルの距離で聞き取れることとされています。
- 運動能力検査
運動能力試験は狩猟を行うことに支障を及ぼす恐れがないと判断されれば合格とされています。試験内容については簡単なストレッチを行う方式が一般的です。
現在、更新講習を新型コロナウィルスの影響で例年実施されていた集団形式の講習ではなく、ほとんどの都道府県が在宅での履修を行っています。
事前にテキストが配布されるので、そのテキストで3時間以上の自習を行うように告知されます。
いつ、この状況から元通りになるか定かではありませんが、拘束時間が短くなるのは更新を行う人にとっても良い方向になると考えられます。
狩猟免許の更新を受けられる資格は?
狩猟免許の更新は誰でも受けられるわけではありません。有効期限が当年の9月14日に失効する狩猟免状を所持している人で、以下を満たさないことが条件です。
- ・精神障害又は発作による意識障害をもたらし、その他の狩猟を適正に行うことに支障を及ぼすおそれがある病気として次のものにかかっている人
(1) 統合失調症
(2)そううつ病(そう病及びうつ病を含む。)
(3)てんかん(発作が再発するおそれがない人、発作が再発しても意識障害がもたらされない人、発作が睡眠中に限り再発する人は例外。)
(4)前号に掲げるもののほか、自己の行為の是非を判別し、又はその判別に従って行動する能力を失わせ、又は著しく低下させる症状を呈する病気
- 麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
- 自己の行為の是非を判別し、又はその判別に従って行動する能力がなく、又は著しく低い者
狩猟免許の更新は何年?
狩猟免許の更新は、3年に1度行います。狩猟免状の有効期限は、有効期限年の一律9月15日となっています。
各都道府県が行う適性試験の受験要項に、有効期限が当年で満了する狩猟免許を所持する方が対象と記載されているので、間違えずに申し込みを行ってください。
狩猟免許の更新にかかる費用は?
免許の更新にかかる費用は、更新申請に必要な手数料2,900円と、証明写真を新しく取る場合の写真代、会場までの交通費やお昼ご飯代などの雑費です。
また、猟銃の所持許可証を所持していない場合は、精神科医の診断書を提出する必要があります。診断書はおよそ3,000円ほどで発行してもらえます。
すべて、いちから用意すると約8,000円ほどになります。
狩猟免許の更新に必要なものは?
狩猟免許の更新時には申し込み手続きが必要です。申し込みに伴う申請書類などは以下の通りです。
- 申請書
- 申請手数料(2,900円)
- 証明写真2枚 ※1
- 精神保健指定医またはかかりつけ医師(歯科医師を除く)の診断書
※1. 申請日より起算して6ヶ月以内に撮影したものであること
申請を行うと受験票が発行されます。受験当日に必要になるので大切に保管しておきましょう。
【最後に】狩猟免許が失効しないように更新を忘れないこと
狩猟免許の更新をしなければ失効してしまい、再度取得をしなければなりません。そうならないためにも、狩猟免状の有効期限を覚えておく必要があります。
また、狩猟免状の有効期限を覚えていたとしても、更新のための適性試験を受け忘れたり、申請をし損ねたりすると更新ができないので注意しましょう。
猟友会に入会すると、狩猟免許の更新案内をしてくれるので、何か事情がない限り猟友会に入会することをおすすめします。
今回は狩猟免許の更新について簡単に解説をしましたが、お住まいの都道府県によって更新方法が異なる場合があります。
まずは住所地の都道府県が運営するホームページを確認して、どのような手続きが必要か調べて更新を行いましょう。
その他、狩猟に関して何かわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせフォームよりHunting Guideまでお問合せください。